2022.9.23西遊棋新人フェスティバル
2022 関西若手棋士による「西遊棋新人フェスティバル」開催報告
今回の西遊棋新人イベントの立役者は、武富礼衣女流初段。
『関西にたくさんの新人の棋士や女流棋士が誕生しているのに、まったくイベントがないのは残念。是非、イベントを開いて皆さんにお披露目をしてあげたい』という呼びかけから、徳田挙士四段と私、藤井奈々女流初段が実行委員となり、開かれたフェスティバル。
出演棋士は、実行委員の他、服部慎一郎五段、冨田誠也四段、井田明宏四段、古賀悠聖四段と、特別ゲストとして糸谷哲郎八段、都成竜馬七段。そして、石本さくら女流二段、佐々木海法女流1級、榊菜吟女流2級、木村朱里女流2級という豪華な顔ぶれ。さらに、当初は予定になかった、古森悠太五段と池永天志五段と室田伊緒女流二段も追加出演となり、関西の若手棋士が勢揃いするイベントとなりました。
開催に当たり、一番気を使ったのは、感染対策でした。その中で如何にしてお客さんに楽しんで頂けるかを必死に話し合って企画しました。
当日は、会場の関西将棋会館のフロアを4階と5階にして、スペースを広く取り、参加者は2部制で楽しんで頂くことに。 5階は、午前、午後の二部に分けて、トークショーや対局などのイベント会場になりました。そして、4階は、いつでも参加可能な遊びの交流ブースや物品販売、指導対局などの交流の場になりました。
開会式の様子。司会は、武富礼衣女流初段
午前の部のイベント会場は、棋士トークショーで早速盛り上がりました。
4階のイベントブースの様子
『学生時代の文化祭みたいなイベントにしたい』と言う武富礼衣初段の提案から、ジェンガ、UNO、黒ひげ危機一発、ワードかるた等のそれぞれのコーナーで参加者と棋士が楽しく交流。
このイベントは、ものづくり専門の有限会社カワチ様の協賛により、企画が開始されました。棋士の似顔絵を色々な商品にした展示コーナーでは、お客さんも興味津々。
物販のブースでは、ベテラン棋士と新人のコラボ色紙が販売され、全て完売となりました。
5階で行われている棋士トークショーの後は、午前メインイベント席上対局。 午前の対局は、佐々木海法女流1級対榊菜吟女流2級の新人女流棋士対決。
本イベントで行われた席上対局は、日本将棋連盟推薦の将棋連盟ライブ中継アプリで無料配信されました。相振り飛車、激しく駒の飛び交う中、鋭く踏み込み一気の寄せを決めた榊女流2級に軍配が上がりました。
(席上対局にて勝利を収めた榊菜吟女流2級)
感想戦は解説の都成竜馬七段と聞き手の武富礼衣女流初段を交えて。
イベント午前終了後、お昼休憩を挟んで、女流棋士トークショーから午後の部が始まりました。
新人女流の素顔が垣間見える女子会トーク。
(4階での商品のお渡し会&チェキの撮影会)
女流棋士トークショー終了後、午後の部の席上対局は、徳田挙士四段対冨田誠也四段の席上対局が行われました。この対局には、負けた方が「服部慎一郎五段との漫才を披露」というペナルティーがありました。そのせいか、両対局者の複雑な心境が垣間見える白熱の戦いとなりました。
両者の頭の中には、次の一手と、漫才の台本がちらついていたかも?
この対局を制したのは、徳田挙士四段!
この瞬間、冨田誠也四段と服部慎一郎五段との漫才コンビが誕生!
午後の部が終わり、閉会式に向けて準備を進める中、冨田四段と服部五段は控室にて必死に漫才の練習。そして、満を持して登場し、初めての漫才披露!会場は笑いの渦に包まれました。
ミルクボーイの漫才の流れに乗せ、話題の中心は、関西の若手みんなが大好きな「糸谷哲郎八段」(糸谷先生、ありがとうございます!)
漫才の様子は、武富礼衣女流初段のTwitterにて動画が投稿されております。是非ご覧ください。
最後のイベント、お楽しみ抽選会はすべての出演者と参加者で行われました。
このイベントが関西最後となる武富礼衣女流初段。
最後のあいさつで、感極まる場面も。
武富礼衣女流初段の涙を見て、「学生時代の文化祭みたいに」という目標は達成できたのではないかなと思いました。
西遊棋はこれからも一丸となって頑張ります。
イベントに参加して下さった皆様、また惜しくも今回は抽選に漏れてしまった皆様、そして、この記事をご覧いただいたすべての皆様に感謝したします。
ありがとうございました。
藤井奈々