第二ラウンド

「負けました。」「ありがとうございました。」
ここから第二ラウンドの「感想戦」が始まる。感想戦とは、どこが良くなかったか、どう指すべきだったかを議論するものである。

感想戦の多くは、敗者の方から口を開く。私の場合、「いや〜ひどかったですね」と半分愚痴や自虐混じりに始めることが多い。そのため、自分が負けの対局では、悔しさはあるものの、感想戦には気楽に臨むことができる。一方、自分が勝ちの対局の感想戦では、相手への配慮から口が重くなってしまうこともあり、返す言葉の選択に難しさを感じることも多い。

このように、感想戦には対局とは違った難しさもあるが、相手の考え方や感情を知ることができ、勉強になることも多い。そのため、個人的には、感想戦は将棋の面白さの一つであると考えている。

最近では、中継のおかげで、ファンの方に感想戦を見てもらう機会も多いと思う。
内容面では難しい場合もあるかもしれないが、このように棋士が苦悩しながら「第二ラウンド」を頑張っている様子も、ぜひ楽しんでもらえたらと思う。

 

古森悠太

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