Last
“Last”には2つの意味がある。
1つめは「最後」という意味だ。これはよく使われる意味だ。
私は4月から高校3年生になり、高校生活最後の1年になった。
この2年を思い返すと長いようで短い2年間だった。
私は高校1年生の8月に女流棋士デビューした。
それからは思っていたよりも対局と学校の勉強の両立が大変になった。対局の次の日でも学校は変わらずあるし、容赦なく授業は進んでいくので朝から眠たい目をこすって頑張って学校に行く。1日が30時間ぐらいあったらな、と思うことも何度もあった。こんな生活が半年ほど続いた。
高校2年生になったとき、朝課外が廃止された。やっとこの朝早い生活から解放されたと思ったが、課題が増えていった。朝は早くないが、勉強に当てなければならない時間が増えたのだ。そこまで勉強には時間を費やしたくないな、と思った結果、対局後の移動中に課題をすることにした。この方法が良いかどうかは別として、私にはこの方法が合っていた。
そして今、高校3年生になった。私は大学に進学しないので、今までのように模試も受けなくてよくなり、これまでの2年間に比べて将棋の勉強ができる時間が増える。その時間を無駄にせず、高校生活最後の年も楽しみながら時間を大切に使っていきたい。
次に2つめの意味は「続く」という意味だ。
しかし、”continue”という単語も同じ意味であり、気になったので”last”と”continue”の違いを調べてみた。”continue”は今からずっと続くという意味で、”last”は終わりがあるものに対して続くという意味だそうだ。
私の女流棋士人生はいつまでも終わりなく続くものではない。終わりが見えているわけではないが、終わりがあるのは分かる。時間は有限で、何もしなくても勝手に進んでいく。
そんな時間をどう使っていくかがこれからは大事になっていくと思う。あのときああしていれば、と後悔しないように今という時間を大切に過ごしていきたい。
松下舞琳